朗読はスピーキング能力を高める効果的な方法


私の中国留学自体の経験に基づくと、学習者の多くは個人で中国語テキストをあまり朗読していなかった傾向にありました。

中国の現地で使われているテキストは日本の書店で売られているテキストとは違い、とにかく文字の情報量が多いということです。(初中級レベル以降)

その気になればいくらでも読める環境にあるのですが、正直そこまで手が回っていなかった感があります。その証拠に授業中にテキストの朗読があると、ほぼ全ての生徒が辿々(たどたど)しく読んでいました。
本を読む少年
日本においても中国語テキストを朗読しよう!と積極的に勧めているのを聞いたことがありません。

そもそも書店で売られてるテキストは朗読するほどの情報量が含まれていないので、朗読とスピーキングはあまり関連付けられていない構成です。


最近自分でも朗読する機会がありましたので、実感した効果を説明しましょう。

朗読をして感じた効果-スピーキング能力の向上

最近とあることから中国語を朗読する機会がありました。

情報量としては大体3,000文字で、朗読すると約20分です。これは自己の学習というよりかは必要に駆られて実践したものなので力の入れようが独学とは少し異なります。

自分で3回練習して本番1回の朗読です。

9割以上は自分でも読める漢字でしたが、残りの1割ほどは自分で辞書を開いて意味を調べたりピンインのルビを振ったりしました。

本番ではほぼ間違えることもなく、成功といったところでしょう。

その翌日効果が現れ始めます。

次の日は仕事の関係で中国人と1対1で話し合わなければならないことがありました。相手はまるっきりのネイティブで英語や日本語は全く通じません。

そもそも”外国語を学ぶ”という概念がなかったようなので、外国人(私)に対しても普通の中国人に話しかけるような仕方で会話を進めてゆきます。

方言がかなりキツイので聞き取れない部分は上手に質問を使って内容をフォローしながらコミュニケーションを図ります。その中で私も説明を進めてゆくのですが、自分でも意外だったのは急に次から次へと言葉が出てきたことです。

会話における中国語の情報量と語彙、言葉のテンポが早くなったのを実感しました。これはスピーキングの能力を高める上で朗読が効果的だと言える理由です。

確かに相手との会話でも能力は向上できますが、会話練習だと普段自分が使うボキャブラリーの範囲に限られますが。しかし、文章の朗読は新たな単語に触れることができるので言葉に出せる単語が増えてゆきます。

一般的に言ってスピーキングの練習は対象がいなければ難しいというイメージがありますが、文章の朗読をすれば一人でも可能なのでぜひ試してみてください!

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